日本の太古から続く信仰スタイル

⓵すべてのものに宿る霊魂をカミと崇拝。

⓶禊(みそぎ)・清め・穢れ(けがれ)。

⓷自然とコミニケーションを試みた古代人は自然と一体化しようともした。

①すべてのものに霊魂が宿るとされるアミ二ズムは世界中に存在しますが、
太古の日本人は動植物の霊魂をカミと崇めていたばかりか、
自然現象・岩や山などの無機物・稲作や建築前の儀式までもが
カミの対象となっています。

日本ではカミ≒自然をふくめた森羅万象が、
人間の居住地に極めて近くに存在し、その力を身近に感じることができます。
そしてコントロールできないその力を認めざるを得ず、カミと崇めたと考えられます。

日本では季節は移り変わり、
そしてその景観は地面から迫ってくるように感じられます。
これはユーラシアプレート・太平洋プレート・フィリピンプレート・北米プレートが
ぶつかり合う地殻の上に日本列島が存在し、
地形が非常に複雑な上、火山や地震が多いことが大きな理由でしょう。
坂が多い東京山の手の地下の地勢は
人間の脳のひだのように入り込んでいて、地面が浮き出てくるような感じさえあります。
また大阪は平地面積が狭く
生駒の山々や大阪湾がまじかに迫っています。

また東アジアの中緯度に存在する日本はモンスーン四季が明瞭で、
人間が自然の変化、季節の移り変わりを敏感を感じ取れます。
複雑な地勢と明瞭な四季が人間の脳にあたえる
視覚的・重力的影響が、日本人独特の感覚と世界観を生み出していると考えられます。

⓶稲作以前の日本は『命あるもの総てが死と隣り合わせ』という環境ですから、
その中で、死に繋がるものを「穢れ」と考え、
これを祓って(はらって)禊をすれば、
より死は遠ざかると当時の人は考えたのでしょう。

ではどうやって死に繋がる「穢れ」を禊祓えるのかということでは
産まれてくる赤子の無垢さをヒントにその回答を見出したとも思えます。
あらゆるものに顕れる見えない触れられない力の「威」を借りて、
禊祓うことになったと考えられます。

その力の「居」る場所を見定め、そこで清め祓ったうえで禊祓いを受ける。
そして感謝と誓いの拝礼を奉ることが伝承され、
祭式が確立され神道につながっていったのでしょう。
仔細な所作や作法礼式は、地域や祀る対象などによって異なる伝承が為されています。

⓷自然で生まれ自然に帰る古代人は、自然界のバランスの上に存在し、
自然のサイクルの中に生き、自らも自然の一部でありと悟り、
自然の摂理で人口の増減を繰り返していました。
古代日本人の森羅万象に霊魂を見、すべてに感謝しカミと崇める伝統は
すべてと一体化する悟りの禅(中世日本)であり、
そして現代日本人の精神・芸術・文化・生活にも色濃く残っています。

ところで人類と自然界のバランスを大きく変えたのが、
計画的に小麦や稲作の栽培をはじめた農業の発明と
機械化された設備で工業品を大量生産し市場に投入させる産業革命です。
どちらも人間の活動を飛躍的に向上させ人口を激増させています。
その反面、人間のエゴが拡大しすぎて、
絶え間ない争いと環境破壊も起こしています。

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